苦愛

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苦しいのは、この胸が苦しいのは、あなたを愛したからでしょうか? あなたが誰かと歩いているからでしょうか? わたしの頬をなにかが伝いました。 いっそこのまま天上から降り注いで、惨めなわたしも頬に伝う何かも誤魔化してしまえばいいのに。 あなたはわたしを愛してくれているのでしょうか。 今夜も月と戯れて、朝を恐れます。 月光のようなあなたはわたしを照らしてくれるでしょうか。 闇夜のわたしに希望を…いただけますか? 「泣いているのかい?」 いいえ、違います。 葉についた夜露が頬についたのです。 「わたしの事はいいので早く寝てください」 いっそわたしの物であったら。 こんなにも朝が恨めしくはないのに。
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