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あれから何年たったんだろう。
僕の隣には高校時代の面影が残る少女が……いや、もう少女では無いかな?
少女は相変わらず嘘がつけない。
でも少女曰わく一度だけ嘘をついたらしい。
それがいつなのか? 僕が何度問いただしても教えてくれないのだ。
「ねぇ少年」
「なに?」
「やっぱりいいや……」
「何だよ? 気になるじゃん」
「言わない。私の言いたい事は高校時代に全部言っちゃったし。言ったら真実じゃ無くなっちゃう。あ、そういう意味では私、嘘ついた事になるのかな? 」
「そうなの? 」
「多分ね」
「ねぇ少女」
「なに? 」
「僕は少女の事大好きだよ――心の底からそう思ってる」
「そんなの私もに決まってるじゃない……あ、言っちゃった……」
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