♯02

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お手洗いを済ませ、一息つく。そしてまた部屋まで戻る。 ドンッ!!! 「ひゃっ」 誰かにぶつかってしまった。我ながら情けないがよくあること。 それで尻餅をついてしまっている。 「す、すんません。 大丈夫ですか?」 「こちらこそごめんなさい。全然大丈夫です。」 見上げると同じ学校の制服着た男の子が立っていた。手まで差し出してくれたのでその手を借りて立ち上がった。 「あ、ありがとう。」 私は礼をして、素早く立ち去ろうと歩いた。 「うわぁっ」 しかし5、6歩歩いて転倒。パニックになってしまったらいつも自分の足に引っ掛かって躓いてしまう。 「…だ、大丈夫ですか。」 「大丈夫だと思います。」 急いで立ち上がろうとしても左の足首が痛い……。どうしよう。 「……もし嫌でなければあなたの部屋まで送りますよ?」 ものすごく恥ずかしくて、迷惑がかかる。けど、この親切な人に頼まないと動けない……。 「……よろしくお願いします。」 するといわゆるお姫様抱っこされた。こけた以上に恥ずかしい。 「へ、部屋番号は?」 「…201号室です。」 ありえないくらい心臓バクバクいってる。この人に聞こえてませんように。 「…着きました。」 「重かっただろうし迷惑かけちゃってすいませんでした。ありがとうございました。」 私は何度も頭を下げてお礼を言った。 「気にしないで下さい。」 それじゃ、と手を振って歩いていった。 .
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