第七章~嫉妬~

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『母さん、明日野木が遊びに来るから。』 俺はキッチンに逃げたついでに夕食を作っている母にそう伝える。 「あら、野木君がくるの?それじゃ、キッチン使うかしら?」 母さんは料理をしながらそう言う。 『多分ね。』 俺はそう答えるとリビングに戻る。 野木は俺の両親が離婚する前によく家に遊びにきていた。 その度に野木は俺の家で料理をしていたため、母さんはそんな事を聞いてきたのだろう。 そこまで考えて、俺は野木が俺達が引っ越してきた新しい家の場所を知らないことに気付いた。
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