第二章~嫌がらせの真意~

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…よく飽きないで嫌がらせしてくるよな… 俺はそんなことを思いながら明日の授業の準備をする。 …でも、嫌がらせしてきても、宿題とかは手伝ってくれるんだよな… 英語のノートをかばんから出してそんなことを思う。 その時にはすでに間違えた答えを教えられていたことは忘れていた。 …しかも、最近セクハラされても嫌じゃないっていうか…… 俺はそこまで考えてふと我にかえった。 『いやいやいや、嫌じゃないってそれはまずいだろ!?』 思わず独り、自分に突っ込みをいれた。 自分の世界にはいりかけていた俺だったが、次の瞬間に凍りつくことになった。 「何がまずいんだ?」 俺しかいないはずの部屋で奴の声がする。 …幻聴だよな?ちょうど律也のこと考えてたから… 「おい?」 俺が現実逃避していると、再び奴の声が俺の部屋に響く。 『な、なんだよ?勝手に入ってくんなよ。』 俺は驚いたのをごまかすため、怒った様にそう言った。
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