序章~悩み~

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「聖、また護国寺になにかされたのか?」 野木は俺の言葉に苦笑いするとそうきいてくる。 そう、あいつというのは護国寺律也、俺の兄だ。 兄と言っても、同じ学年だし、実は血も繋がっていない。 クラスメイトは俺と律也が兄弟であることをしらないが、野木にだけは夏休みにあった出来事を話してあるため、俺と律也が兄弟だということをしっていた。 いや、今はそんなことはどうでもいい! 『聞いてくれよ、野木!! 6限目の英語の和訳の宿題昨日あいつとやったんだ。…そしたらあいつ、わざと違う答えを書いてやがったんだ!』 俺は怒りに頬を染めて野木に愚痴る。 「あぁ、たしか指されて間違えた答え言ってたな。」 野木は苦笑いで相槌をうってくる。
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