432人が本棚に入れています
本棚に追加
/83ページ
「聖、また護国寺になにかされたのか?」
野木は俺の言葉に苦笑いするとそうきいてくる。
そう、あいつというのは護国寺律也、俺の兄だ。
兄と言っても、同じ学年だし、実は血も繋がっていない。
クラスメイトは俺と律也が兄弟であることをしらないが、野木にだけは夏休みにあった出来事を話してあるため、俺と律也が兄弟だということをしっていた。
いや、今はそんなことはどうでもいい!
『聞いてくれよ、野木!!
6限目の英語の和訳の宿題昨日あいつとやったんだ。…そしたらあいつ、わざと違う答えを書いてやがったんだ!』
俺は怒りに頬を染めて野木に愚痴る。
「あぁ、たしか指されて間違えた答え言ってたな。」
野木は苦笑いで相槌をうってくる。
最初のコメントを投稿しよう!