第六章~混乱~

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『よっしゃっ!』 テストの結果を見た俺は小さくガッツポーズをとった。 「どうだった?」 隣から野木が聞いてくる。 『ギリギリセーフ!』 俺はニカッと笑ってピースする。 『お前は?』 俺が聞くと、野木の表情が暗くなるのがわかった。 「英語、アウト。」 そう言って机に額をゴツンとぶつける。 「あ~、マジどうしよ…」 野木が呟く。 『大丈夫だって、再試まで一緒に勉強してやるよ。』 俺はそう言って野木の肩を叩く。 「え~、頼りねぇ。」 野木はそう言って顔を上げる。 その顔はさっきと違いニヤケていて気分が浮上したのがわかった。
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