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「集まってもらったのは他でもない……ここ最近の魔界、いや魔女が不穏な動きをしているという情報が入った」
三界の王が集結し、人間界の中心部にある、シュヴァリース王国の王の間で、深刻な表情を浮かべながら話し合いを進めている。
「しかし人間界の王よ、その情報は確かか?内容からするとすぐに戦乱が始まってもおかしくはないと思うのだが……」
白い髭を生やし、羽根の付いた帽子を被り、背中に翼が生えているこの男が天上界の王なる、レイアント=デュナミス=ヴァルキュリアである。
「情報は確かだ。冥王が“神眼”を用いて視たと言っている」
「人王ルクセン・イシュヴァルトよ、早々に決めぬのか?魔女が軍を率いてこちらに来るぞ。幸いなことにTCの一部が謀反を起こし、軍には数名しか参戦していないようだぞ」
決断を迫られた人間界の王ルクセンは、様々な事を考えたが、答えは一つしかなかった。いやそう思わないといけなかったのだ。
「……仕方がないことなのか。逃れられないのか?三界を連合軍とし、デモンズゲートの防衛に当たる。戦いの狼煙をあげよ…」
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