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とうとう待ち伏せを始めてから2週間が経ってしまった。
ショッキングピンクだったお気に入りのハンカチは僕の汗と皮脂でなんだかドス黒い………
エイドリアン……
僕はまだ諦めずに駅のホームにいる。
午前10時頃。
なんと!エイドリアンが現れた!!
この感激をどう伝えたらいいのか。
強いて言うならば、そうだな『クララが立ったぁぁぁ!!』ってカンジだね。
どうやら今から学校に行くようだが、あきらかに遅刻じゃないか。
それに2週間も学校休んでたの??
エイドリアンがコホッコホと、なんともまぁ可愛らしいセキをした。
あぁ……エイドリアン。
君は病弱なんだね。
持病の喘息の発作が出てたんだね。
それでも今日は『遅刻してでも、少しだけでも』って弱った体に鞭打って学校に行くんだね。
なんていい娘なんだ。
その清楚で可憐な外見通りだよ。
これからは僕が守ってあげるからね。
おっと、いけない。
僕には彼女の前にプリチィなハンカチを落とすという任務があるんだった。
あぁ~………僕の事、ハンカチ王子って呼んでもいいよ♪てへっ。
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