幸せな・・・

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□■□■ 「・・・い!・・・ぉぃ。ヵィっ!・・・カイッ!!」 遠くの方で愛しい声が聞こえる。 その声にカイは閉じていた瞳をゆっくりと開ける。 「おい、起きろって!先生きてるぞ!!」 「ゆう・・づる・・・?」 まだ寝ぼけているのだろう。 カイは夕鶴をまじまじと見つめる。 そんなカイに不振を感じたのか、夕鶴が顔を歪めて言う。 「どうしたんだよ?まだ寝ぼけているのか?」 そう、夕鶴が言った瞬間だった。 「夕鶴ぅ~!!」 「うわぁっ」 がばっ、と、夕鶴を抱きしめる。 あまりの恥ずかしさに夕鶴は抵抗するが、 寝ぼけているとは言え、カイの方が力が強い訳で・・・・。 夕鶴は困ったかのような顔をする。 「夕鶴!俺、お前のこと絶対に幸せにするからさ!」 「は、はぁ?」 「だから、元気なチビ産んでくれよ!!」 「な、何言ってるんだよ?・・・・・・ってか、放せっ!・・・おい!カイっ!!」 起きたかと思えばとんでもない事を言い出すカイに 夕鶴は驚きのあまり暫く黙り込んだが、 周りの視線に恥ずかしくなったのか、流石に夕鶴も怒り出す。 しかし、寝ぼけているカイはそんなの気にも留めない。 が――・・・・。 「いてっ」 行き成り後ろから頭を何か硬いもので殴られ、カイは頭を押さえる。 そして、その衝撃で漸く目が覚めたのか、カイは先程の衝撃は何なのかと、後ろを振り向く。 すると、筒状に丸めた教科書を手に怒りの笑みを浮かべた国語科教師・岡田の姿。 「あ、先生・・・おはよう御座います」 「「おはよう御座います」じゃないだろう!深波、お前廊下に立ってろ!!」
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