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「……大丈夫だよ。こっちにおいで?」
体は情けなく震えていて、それは差し出す手も同じだったが、それでも精一杯届くように伸ばした手の指先に、おずおずと白猫の小さな足が触れる。にゃあ、と可愛らしい鳴き声に、心が多少落ち着いた。
しかし同時にパキパキと嫌な音も聞こえて焦りが増す。
早く降りなければ、と思った時には、枝が大きくきしんでいた。
「危ない!!」
…………そう叫んだのは、誰だったんだろうか。
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