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「目的……私は神になりたいわ」
「帰るわ」
完全に頭おかしいな。コイツとは真面目な話が出来る気がしないわ。
「はいはい、もう話も終わったし帰っていいよ」
「じゃあな」
「さようなら」
俺は別れの挨拶をして千石の横を通り過ぎて帰る。しかし、ここで一つ疑問が生まれる。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「何でわざわざ俺と肩を並べて歩いてる?」
「だって私も帰るし。学校出るまでは同じ方向に決まってるじゃない」
「そうだけど、タイミングをずらしたりして欲しかった」
じゃあな。って言ったのに隣にいられたらちょっと恥ずかしいんだけど。俺だけじゃないよな?
特に話すことも無いのに千石はずっと何か言ってくる。よくそれだけ口が動くもんだな。
そしてそのまま下足箱に着き、靴を履き替えて校門を目指す。履き替える時に千石の下足箱からラブレターらしき紙が雪崩を起こしていたのは気にしないでおこう。
そして校門を出てやっと小娘から解放される時がきた。
「さてと、俺はこっちだから」
「そう、私もこっちよ。良かったわね」
何が良かったんだろうか……分からない。
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