第一話

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自分の教室である2-C(さっき貼ってあったクラス替えの紙を見た)へ爆走中です。階段とか3段飛ばしだ。 「くそっ、絶対始業式なんて終わってるに決まって……」 今は4階へ向かう階段の途中だ。でも良く考えれば学年がひとつ上がるごとに階は一つ下がるシステムになっている。よって2年生は3階に教室があることになりますよね? ちょっとだけ無駄に階段をかけ上がってた自分を小バカにしながら階段をゆっくり降りていると足をひねりました。 「痛いっす!! グキィってなった! 足がグキィってなった!」 この妙に高いテンションが嫌だ。果てしなく嫌だ。全部あの可愛い娘のせいだな。 「何ごとかね? 足を見せてみなされ」 「いや、遠慮しておきます」 出ました小娘。またまた面倒くさい絡みが始まりそうな勢いだ。 「いいから見せてみなさい?」 「見せると確実に悪化する。お前余計なことするだろ」 「悪化するんだったら治療してあげなきゃ。私にお任せあれ」 「待て。お前に何が出来るの? 何なの? バカなの?」 「何が出来るかは分からないが私は全力を尽くす!! 」 いいから放っておいて欲しいという気持ちはどうやら届かないみたいですね。
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