第一話

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今は教室の前にいるんだけど、非常に入りにくいなぁ。こういうのって扉開けると注目あびるじゃん。 「お前先に入れよ」 「嫌よ。だって私、教室に入るつもり無いし」 「あっそ。じゃあ帰れ」 本当に帰れ。教室入らないんならなんでこんなとこまで来たんだ。大体俺はまだこの小娘と違うクラスであると願っている。 「じゃあ帰らしていただきます」 「はいはい。じゃあな」 「さて帰ろうかな?」 「うん。だから早く行け」 「あぁ~、帰りてぇっす」 「え? うん、だから……」 「家を目指して歩き出しそうな勢いだわ」 「?」 さっきから何なの? ずっと足踏みしてるんだけどこの小娘。 「とめてよぉぉ!! このままじゃ私帰っちゃうんだよぉぉ!?」 「知らねぇよ!!」 ガラガラ………… 「何してんだお前ら?」 「「あ……先生」」 あぁ~!! 変に騒ぎすぎたから先生が様子見に来ちゃったよ。もう絶望だよ。初日からこんな修羅場迎えるなんて思わなかったさぁ…… 「先生。これには理由がありましてですね? まとめるとこいつのせ……」 「すっとこどっこいしょ~!!」 いいから黙っててくれないか? せっかく俺が上手く場を収めようとしてたのにだな? お前がそうやって騒ぐからややこしく………… 「私は遅刻したぐらいじゃ反省しませんよ?」 「いいから黙っててくれないか?」
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