エリン・ブロコビッチ

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スティーブン・ソダーバーグ監督作品。 飛ぶ鳥を落とす勢いのスティーブン・ソダーバーグ監督ではあるが、エリン・ブロコビッチに関しては如何なものかと感じている。 学のないシングル・マザーが大手企業から多額の賠償金をせしめる話なのだが、その大まかなあらすじを聞いただけで我々日本人はどうも品のいい話に聞こえない。 これをサクセスストーリーの美談にしているのだから、なんとも違和感を感じてしまう。 実際にあった話で現実の方はどんな内容だったのかは存じ上げないが、映画の話にはあまり関係ないので触れないでおく。 映画では貧しいながらも子供を愛し、子供との時間や触れ合いを大切にしていた主人公ブロコビッチさんであるが、最終的に大金を大企業からせしめたあとは仕事が忙しく、子供はいい学校に行かせて触れ合う時間は減りました! みたいなシーンで終わる。 アメリカではこれで美談の完成だったのかもしれないが、我々日本人から見たらどちらかというと逆の方が美談に感じるかもしれない。 元々金持ちだったが子供を構う時間がなく、日々過ごしていたがお金がなくなったけど家族で仲良く暮らせるようになって幸せとは何かを気付きました。 こっちの方が日本的には美談のような感じがする。 まぁアメリカの映画だから日本人好みではなくても仕方ないが。 くだらない映画とは言わないがハートウォーミングな映画を観たくて借りた割には寒々とした気分にさせられた作品だった。
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