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【バレーの選手】
わたしは バレーボールの選手だ
わたしは 今 試合をしている
わたしは チームのなかで
テクニックが いちばんあって チームのメンバーからも 監督からも たよりにされる存在だった
わたしは 試合中も みんなを引っぱっていた
でも
いつのまにか 右腕をケガしてしまったらしい
右腕は ジグザグにまがっていた
どうしよう
これでは 試合ができない
わたしは 監督のほうを見た
監督は わたしのケガに気がついたようだ
代わりの選手に 指示を出していた
そして 選手交代
わたしは コートから出て 監督のそばに行った
監督のすぐ横には なぜかスーパーのレジがあった
監督は レジとレジの間にすわっていた
もしかしたら
この試合会場は スーパーの中にあるのかもしれない
わたしは 監督と向き合うように レジとレジの間にすわった
監督は
「よく がんばったな。これを食え」
と言って ミカンを1個 わたしにくれた
わたしは お礼を言って ケガをした右手で ミカンの皮をむいた
うまく むけない
監督は わたしの ジグザグの右腕なんか 気にしてないのか
「ミカン うまいだろー」
と 楽しそうに いろいろ話かけてきた
わたしは ミカンを苦労して食べながら 思った
監督…
病院にいかせてください…
おわり
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