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Prologue
真っ白な雪の精霊が
音もなく舞い踊る
汚れない精霊は
その白さとその冷たさで
悲しみや
悔しさや
憎しみで
千千に乱れるこの心を
優しく覆い隠してくれる
不意に甦る記憶
不可解な彼奴の行動
不可解な己の感情
教えてくれ
あの時
あの瞬間
俺の耳元で囁いた
あの言葉の意味を
燃え上がる城での別れ際
どうして彼奴は逃げなかったんだ?
どうして彼奴は笑っていたんだ?
どうして彼奴は…
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