はじめに

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「……ん……寝ちまってたか」 寝ぼけながら俺は大きな伸びをした。 いま俺がいるのは、暗く光が小さな鉄格子から微かに入ってくるような何にもない素朴な‘牢獄’だ。 今の俺は手足が鎖で繋がれている、風呂なんてかれこれ2、3ヶ月はいっていないだろう。髪や髭も伸びきってしまっている…… なんでこんなところにいるってか? …簡単さ…つまり俺は史上最凶の犯罪者だからだ。 「…まだ飯番がまわってきてねぇな…」 いつもは飯番がきて飯を置いていくはずなのだが… はやく起きすぎたのだろうか?
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