プロローグ;戦乱の火種

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` 使者達は 林道の中を進む もう少しで 日が暮れるので そろそろ 野営の準備を始めようと 場所を探している所だった 敵地で 野営するのは 彼等も止めておきたかったが 先は まだまだ長い 無理をする段階ではなかったし ずっと 張り詰めていたので 疲労も 早く 溜まっていた それに どこかの集落に 入るワケにもいかない 彼等の訪問は 市井レベルでは 未だに 非公式なのだ 無用なトラブルを 招きかねない 『それ』は そんな疲労と 心労を突いて行われた 彼等の進行方向を塞ぐように 林道の木々が切り倒されたのだ そして 間髪入れず 退路にも木々が切り倒された 一瞬で 包囲された部隊が 状況を把握するよりも速く 林道の左右の茂みから 黒い『何か』が飛び出し 護衛部隊に 襲いかかった
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