プロローグ~闇の中~

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――どうして人はシャボン玉が弾けるかのように簡単に死んでしまうのだろう…? 「ごめんよ、ムルク。ちょっとうとうとしてたんだ。…昔の夢を見ていたよ」 岩を背に10代も中頃かといった少年が傍に寄り添う馬に語りかけた。 綺麗な毛並みの茶色い馬は返事の代わりに軽く頷いた。 ムルクは大変頭のいい馬だったので人の言葉の意味をある程度理解していた。
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