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部屋から出て、廊下と言う名のレッドカーペットをすたすた歩いているとぽんっと肩を叩かれたので振り向くと
「おはよう、冬樹」
「あぁ、室宮君でしたか。おはようございます」
今気さくに話しかけて来た方が室宮 快翔[ムロミヤ カイト]
見た目は爽やかスポーツマンって感じ。
俺の隣人だ。
「名前で呼べって言ってんのに」
「お断りしますと何度も言っているでしょう?」
全く、俺に馴れ合いなど求めないで欲しいな、気持ち悪い。
「おっはよぉー」
「おはようございます、今崎君」
「んもぅ、あっきーって呼んでって言ってるのにぃ
あ、もしかしてゆっきー照れてんのぉ?」
「もしかしなくともありえません」
このゆったりねっとりした話し方をしている奴は今崎 亜姫[イマザキ アキ]
見た目はチャラ男って感じで抱いた男は星の数だとか。
たまに意味不明に叫んだり悶えたりしている。
「あ、そうだ、亜姫。」
思い出したように呟く室宮君。
「んぅ?どぉしたの快翔?」
「いつかわかんねぇけど転校生が来るんだってよ」
「え?…えぇええぇえぇぇえっっ!!」
…さわがしい。
首を絞めてやろうか…
「っるせぇよっ」
と、言いながらゴンッと今崎君の頭を叩く室宮君。流石だ。
「いったぁー…ごめんよぅっと、こうしちゃいられないっ!んじゃ、ゆっきー、快翔っ
俺、やることあっから先行っててっ」
あわあわした様子を見せる今崎君。まぁ、理由はおおかた予想はつくが。
「言われなくとも待ちませんよ。」
「ゆっきーひどいっ
んじゃっいってきます」
「おー
…って冬樹っ!俺を置いていくなよ」
チッ、ばれたか…
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