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そうなのだ。
実は去年、我らが1ーSは総合売上が2位という、上級生を下克上しての名誉ある順位を獲得したのである。
あ、補足だが1位はもちろん生徒会だ。
「そう!僕らは去年惜しくも1位を取り逃がしちゃったんだよねぇ…」
その言葉にクラスの大半が大きく頷き、悔しさを思い出してか、少し眉間に皺を寄せたり、涙を流している者さえいる。
それほど悔しかったのだろう。
「でもぉ、そんなに圧倒的な差じゃなかったでしょお?
去年は1年生っていうこともあって、どうせ勝てないだろうって感じでやったからぁ…
今年は本気、だしてみなぁーい?」
今崎の問い掛けにクラスが
おぉおおぉぉおっ
と沸き上がった。
そんな時、一生徒つまりは室宮が素朴な疑問を投げ掛けた。
「だが、何をやるんだ?」
この言葉にクラスはシン…と鎮まる。
その様子をふふん♪と笑って見ているのは今崎。
何を考えて…
いや、
何を企んでいるのだろうと不安になったと同時に今崎は声を張り上げた。
「今年はぁ、たんまり稼げて、なおかつ面白そうなぁ…
ホストクラブとかどぉかなぁ?」
ほんとに…
こいつは嵐を呼んでくれる。
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