しんぎんまえ

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駆け込んだ初めての場所で 影踏みの朝を思い出す あの日3月の風も いつのまにか どこかへ逃げてった 明日も機能する器官を 少しだけ休めてさ ゆっくり目を閉じてさ 次に瞼を持ち上げたとき 君に名前を呼ばれたいの どうせ 冷たく凍って砕けていくなら 温かいうちに食べてしまおう 見かけた太陽は幽玄 泡立った雨は点線 無くしたら探すし壊れたら直すよ 不安定な生を 僕も持ってるよ これから8月の雪も 君の隣を探して そこへ飛んでいく 昨日も機能した気嚢を 少しだけ休めてさ ゆっくり目を閉じてさ 次に瞼を持ち上げたとき 君の名前を呼びたいの 亡くしたなら捜すし 毀れたなら治すよ 安定までの生は 僕も持ってるよ  
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