第1章 濡れ衣

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夏をさらに蒸し暑くするようなセミの鳴き声が辺り一面から聞こえてくる。 辺りに人の気配を感じ俺は目が覚めた 「よかった。気がついたのね」 目を覚ますと黄緑色のワンピースを着たポニーテールの女の子が俺を心配そうな顔で見つめている 歳は二十歳くらいだろうか、澄んだ瞳に整った顔をしている。 「ここはどこだ…?」 何が起きたのか分からず辺りを見回す俺を察してくれたのか、彼女はそのまま続けた。 「ここは塚内町よ。あなた、そこの浅瀬に倒れていたの」
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