第1章 濡れ衣

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赤い服の女に川に突き落とされ、意識を失った俺は、運よく塚内町の河原に打ち上げられていたらしい。 彼女から河原で俺のことを見つけた時には息をしていなかったと聞かされた。 彼女が俺を見つけてくれなかったら? 考えようとして止めた… 彼女は必死に人口呼吸をしてくれていたようだ。 「ありがとう。助かったよ」 俺は体中についているゴミや泥を払いながら言った。 「そんな気にしないで、当たり前のことをしただけよ」 言いながら彼女はニコッと八重歯を見せた 彼女はなぜこんなところに倒れていたのかと尋ねてきたが、俺は何も答えることができなかった。
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