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「そういえばさぁ。今日は極東から新入りが来るんだろ?楽しみだなぁ~♪」
「うむ、少佐から聞いている。なんでも今日来るのは、あの有名な《極東の閃光》らしいぞ?」
背の低い少年はヒューッと口笛を吹く。
「二つ名持ちか…こりゃぁ、更に面白そうだな。おっ…あれじゃねーか?」
水平線上に黒い影
それは紛れもなく大和海軍の航空母艦『赤城』(あかぎ)だった。
「ちょっと出迎えにいくか?ブイィーンっと、ひとっ飛びさ!」
「ダメだ。飛行禁止命令が出ている。メッサーシュミットは自転車では無いんだぞ?」
「うぅー…ゲルのケチ…」
「なんで俺っ!?」
「いこうぜっ!!」
「ちょっと待てっ!!どこにっ…」
「格納庫さっ!!」
「って、だから飛行禁止だって…」
「大丈夫っ!!飛ばないよ!!メッサーの調子を見てくる。じゃっ!!」
背の低い少年は窓の枠に足をかけた。
「ちょっ!!!おまえっ!!ここ2階だぞっ!!ハンスっ!?」
「離陸っ《テイクオフ》♪」
背の低い少年は飛び出した。
「ハァーーンスっ!!!!!」
長身の少年は窓の外を見る。
低身長の少年は既に格納庫に向かって走り出していた。
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