境界線上のゼロ

プロローグ

今となっては昔の事です。

１９３８年８月３日、星の綺麗な夜でした。

その日、欧州の東に隕石が落ちました。

不思議な色をした隕石でした。

そして、それよりも不思議な事がありました。

それは２０歳以上の大人が１人の例外も無く消えたのです。

それと同時に現れたモノがいました。

後に《シャドウ》と呼ばれる謎の生命体です。

シャドウは侵略を始めました。

残された子ども達はシャドウの圧倒的な攻撃力になすすべも無く、瞬く間に欧州のほとんどは失われてしまいました。

このままでは人類は滅亡してしまう…

そんな時でした。

各国の子ども達が武器を手に立ち上がったのです。

子ども達はシャドウ相手に奮戦しました。

また人類には新たな力(マナ)が与えられていたのです。

マナは魔法…いや超能力のようなもので遥かに人智を超えた力でした。

マナを与えられた者は《マナーズ》と呼ばれ世界に５０名ほどいました。

しかし、その力がなんなのか、何故自分に宿ったのか、《マナーズ》達ですら分かりませんでした。

そんな新戦力(マナーズ)を手に入れた人類はシャドウと互角の戦いを繰り広げていたのです。