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「・・・・・。」
「蘭何をしているのですか。早く挨拶しなさい。」
蘭がいつまでたってもだんまりなのでそれに気付いたセインから叱咤がとんだ。
「・・・・・。」
「蘭?どうしたのですか?今日は変ですよ。はぁ、しょうがないですね。ミオ、この子は蘭、歳は9歳程です。仲良くしてあげてください。」
一向に喋らない蘭にしびれを切らしたのかセインがかわりに蘭の紹介をしていた。蘭の紹介をし終わったセインが「そう言えば、」と思い出したように喋り始めた。
「そう言えば、ミオは今年からわたしの補佐役をすることになったんですよ。」
そう言うセインの言葉に蘭は少し顔を歪めた。なぜなら補佐役になるとこのプライベートルームにもセインに付き添って来る時がたまにあるからだ。なぜそんな事を蘭がわかっているかというとこのミオという女の前の補佐役がそうだったからだ。
その補佐役は前にセインが殉職したと言っていてよくわからないけどいなくなったんだなとはわかった。
その時はいつも蘭を蔑んだ目で見る人がいなくなってすごく嬉しかったのにまた補佐役ができてまたそれが前と同じような人だった事に不快感を覚えたからだ。
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