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しばらくはそうして微笑みあっていたがふと蘭が何か思いたったようにセインの腕からぴょんと抜け出した。
「まだ夜までには時間があるからお庭で遊んでもいい?」
「えぇ、いいですが、蘭に一つ、いえ一匹プレゼントがあります。」
セインの言葉に蘭は目をきらきらさせながら、「なに?なに?」と問いかけている。
「プレゼントはこの子です。」
セインがそう言いながら蘭の前に出したのは中型犬くらいの真っ黒な色をした狼の子どもだった。
「この子はBブロックで私が蘭の友達になるかと貰ってきました。今はまだ小さいですが、あと5年もすると人、一人くらい乗れるくらい大きくなる特別な種類です。あと一つこの種類のすごいところが人になれるところです。」
そう言って蘭の目の前にその狼を下ろした。
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