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「いいよ。寂しいけど我慢する。一人で枕抱えて寝るから」
わざと拗ねて言ってやった。
美佳がどう反応するか気になったから。
「…………」
え?美佳、反応なし?
それが一番きつい。
「み、美佳?」
「あ、ごめんなさい。意外と甘えん坊な駿一なんだね」
「バーカ。本気にするなよ。寂しいのは本当だけど」
おやすみといい電話を切った後、オレは、詩織に電話をかけた。
「詩織。残念だけど、お前がくれたアレ。しばらく出番ないらしいぞ」
「えー、明日にでも感想を聞こうと押しかけようと思ったのに。また、お預けなんて、駿ちゃん、かわいそう」
ちっともかわいそうに思ってない楽しそうな声にため息が出た。
それから、本来の目的、ケーキ屋を聞いた。
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