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美佳の口からは、感嘆の声しか出ない。
「……クシュン」
「悪い。寒かったな」
後ろから、包みこむように抱き寄せた。
「ううん。連れて来てくれてありがとう」
かわいい。
すごくかわいい声だ。
急に意識しておとなしくなった美佳の頬に、後ろからキスをした。
そのまま、耳をパクりとしていくうちに、どうしても美佳が欲しくなる。
「やっぱり、実家はよらない」
「うん」
「このままホテル連れていく」
「……え?」
「今すぐ、美佳が欲しい。家まで、遠すぎる」
クルリと振り返り、胸に顔を埋めた美佳の顎を持ち上げ、キスをした。
「私も早く一つになりたい」
潤んだ目がライトアップに照らされてより色っぽく見えた。
とうとう、サクラ咲く。
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