3月13日 曇りのち晴れ

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美佳の口からは、感嘆の声しか出ない。 「……クシュン」 「悪い。寒かったな」 後ろから、包みこむように抱き寄せた。 「ううん。連れて来てくれてありがとう」 かわいい。 すごくかわいい声だ。 急に意識しておとなしくなった美佳の頬に、後ろからキスをした。 そのまま、耳をパクりとしていくうちに、どうしても美佳が欲しくなる。 「やっぱり、実家はよらない」 「うん」 「このままホテル連れていく」 「……え?」 「今すぐ、美佳が欲しい。家まで、遠すぎる」 クルリと振り返り、胸に顔を埋めた美佳の顎を持ち上げ、キスをした。 「私も早く一つになりたい」 潤んだ目がライトアップに照らされてより色っぽく見えた。 とうとう、サクラ咲く。
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