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「マジでゴメン。オレら急ぐから」
「あ……隣にいるのは、妹さん?若くてかわいいわね」
コイツ、本気で言ってたら、相当馬鹿。
ただ、邪魔したいだけなら、大成功だけど、気分悪い。
「美佳は、婚約者。つっても、一緒に住んでっから、もう嫁さんみたいなもんだな。かわいいだろ?」
「……えっ?」
斎藤の驚いた顔は、当時とあまり変わらないな。
「じゃあな」
斎藤に別れを告げ、近くの公園に来た。
その間、美佳の機嫌が悪い。
「駿一って、よく女の子に告られていたの?」
「んなことないよ。弁当、ここで食おうぜ」
ごまかしたわけじゃない。
ただ、何もないし、デートに、くだらない女の話は邪魔。
だけど、
「ねぇ、答えてよ。さっきの綺麗なお姉さんと付き合ってたの」
と。
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