3月2日 快晴

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「ん。ゴムだね。オレ達、今日が初夜みたいなもんだし」 「何、考えてるの、あの親は」 恥ずかしがる美佳にオレは追い打ちをかける。 1箱ならまだしも、3箱。 ご丁寧に手紙つき。 『卒業までは、避妊してちょうだい。ステキな夜を』 お母さん、元教師だったよな? と言いたくなるくらいラフだ。 「美佳、箱だけじゃなかった。これ、つけてくれる?」 渡したのは、昨日、詩織からもらった男心を擽るらしい下着。 中はまだチェックしていないが、美佳は、袋の中を覗き、首を横に振った。 ここまで待ったんだ。 簡単に俺が引き下がると思うなよ。 「美佳。オレのことまだ我慢させる気?」 耳元で囁くと、力が抜けた美佳。
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