20人が本棚に入れています
本棚に追加
「わしの気当たりでも、顔色すら変えんか…。千石龍也、おぬしは一体…」
学園長の呟きは聞くものはいなかった。
「あんたねぇ、何が出来るの?」
沙羅の問い掛けに龍也は
「知っているから抗議に行ったのでは?」
「なら、あなたは魔法が使えない魔法使いって言う噂は本当なのね」
今まで黙っていた奈美が龍也に尋ね、龍也は頷く。
「僕は落ちこぼれです。世界のはみ出しもの」
「あぁ、もう! 何なのこの腑抜けは」
沙羅はそう言い捨てて、奈美と一緒に龍也の前から去っていった。
龍也は一人、冷めた目で二人を見送った。
最初のコメントを投稿しよう!