2.籠球・成長

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「よかったなー松本。良い貰い手が見つかったじゃないか…。 ちょっと頭が弱いのが玉にキズだけどな?」 担任のハゲ村は愉快そうにケタケタ笑って言った。 「冗談じゃない!こんなヒヨコ頭お断りですっ!何が“ねー”よ!何が“唯ちゃん”よ!気持ち悪いのよ、ヒヨコのくせに!」 「誰がヒヨコだ!?しかも2回も言うな!俺だってお前みたいなミクロンで馬鹿な女は願い下げだね!」 「ば…バカとは何よ!!」 ――だいたいミクロはあんたもでしょうが! 「バカだろ?最初のテスト一桁お前だけー」 「あれは…前日に風邪引いて…って…なんで知って…!あんた勝手に見たわね!?最低!覗き魔!」 「見られたくないんなら堂々と机に広げてんじゃねーよ!ミクロ女!」 「…っ」 悔しくて唇を噛む。 「お前ら…夫婦喧嘩は他でやってくれ…」 ハゲ村は呆れたように私達を見ると、深いため息を吐いた。 「「だから違うっては!」」
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