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「だいたい失礼な事言うなっての!これは地毛だよ!」
「嘘つけ、不良!」
「嘘なんかつくかよ!」
気付かない内に私達のまわりには人が溢れるくらい集まっていた。
「…唯?」
「月乃!」
私は現れた月乃の後ろに素早く隠れる。
「どうしたの?」
「その女をよこせッ!!」
「嫌ーッ!」
「ちょっと!2人とも落ち着いて、ね?」
まるで幼い子の喧嘩でも止めるように月乃が私を引っ張る不良の腕を離す。
「何があったの?」
「「だってこいつかッ!!」」
私と不良はお互いの顔を指差す。
途端睨みあった。
「はぁ…最初から話して…」
「実は…」
私が一から説明する。
言葉を出すたび月乃の顔が歪んだ…。
「…それは唯が悪い」
「えー!?だってこいつ不良だよ?」
「だから不良じゃねぇって!」
「唯!」
月乃の短い叫び声に私は体を跳ねさせ押し黙った。
その時私の頭を誰かがポンと叩く。
「何かあったの?」
――うわっ///かっこいい人…
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