1.籠球・出会い

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スラっと細長い長身に、整った顔。 そこにはとても中学生には見えないような、女の子の誰もが一目で見惚れてしまう男子生徒が立っていた。 「可愛い女の子に囲まれちゃって…どうしたの?」 「か…可愛いだなんて…」 「社交辞令だよ、バカ」 不良が舌を出して、ヘッと笑う。 ――かっちーん 私は不良の足を勢いよく踏みつけた。 「痛っ!!…にすんだよ!このチビ!」 「自業自得よ!!馬鹿ヒヨコ!!」 再び私と不良が睨みあう。 「あはは…君達いいコンビになれそうだね?よかったね、宙」 ――え? 「ちゃかすなよ…俊」 「…もしかして知り合い?」 「うん。俺はこいつの幼馴染み笹野俊(ササノシュン)」 にこっと俊君は、私に笑いかけた。 ――笑った顔も…いい。 私は思わず赤面する。 「ところで…宙となんかあったの?」 「そら?」 「そ、こいつ、椎名宙(シイナソラ)っていうの♪女の子みたいでしょ?」 たしかに…。 「なんだよ」 「…不良」 「じゃねーって…」 「ヒヨコ頭…」 「しばくぞ?」 やっぱり不良じゃん… 私は横目で不良を睨みつけた。
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