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「……ぁ、……と」
喉を締め付けられたように声が出ないの。怖くて。
ただの廊下だと思っていたのに、その両脇にはずらっと人が並んでた。
沢山の召使いが私を冷たい目で見てるの。
その中で一番近くにいた二人が私の両腕を強く掴んで、何処かへ連れて行こうとする。
「は、離せぇっ!」
私をどうするつもり?
私は理想郷に行くんだぁっ!
「お姉ちゃん!」
「大丈夫、ねろ、お母さん! 二人は死んでも離さないから!」
そんなのお構いなしとばかりに、二人の体ごと私は引きずられていく。
連れて行かれるのは一番奥の扉。
受付のロビーへと続く扉。
ゲームが続いてる?
標的は護衛者?
何がどうなってるの?
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