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「これはあくまでゲームの終着点だ。だからこれから話す僕の言葉は全てであって、全てじゃない。先ずその部分を察しろ」
言葉が全てじゃない……?
それよりこの人……。
「今疑問に思っている事を言葉に出すな。言っている意味は解るな? これはお前と僕との勝負だ。察しろ」
……ヒドゥンサバイバルだから、他の人には知られてはいけないって事?
つまりこの顔の解らない人は。
……護衛者?
「そう、想像しているとおりだ。僕の名前は七英雄。短い期間だが、暫定的にそう呼べ」
「どういう……つも……り?」
「どうもこうもない。僕はお前が僕に挑発した事を後悔させる為にここにきた。ゲームはまだ続いている。お前が完全に負けを認めた上での投了をしない限りな」
七英雄と名乗った男の人は、車椅子から降りてこようともしない。
本当に王様気取りなのか。
近くの人に何か命令している。
直感的に感じた。
金持ち。
人を見下す人。
……こいつこそ、私の敵だっ。
「さあ勝負だ、冴木なち。今から最後のゲームの説明をする。僕が絶対に勝つゲームのな」
七英雄は高らかにゲーム開始を宣言した。
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