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俺はいつも独りだから……
気が付くと、俺の目からは液体がスゥーッと流れていた。
俺はその液体が誰にも見られていない内に制服の袖で、その液体を拭(ぬぐ)った。
そのまま腕の中に顔を埋(うず)めて寝ようとした時、突然しっかりと俺の耳に声が入っくる。
先程までは雑音にしか聞こえなかった声が、いきなりしっかりと聞こえてくる。
まるで俺の耳が、その声を食べているかの様に、耳はその声を受け入れた。
俺は急いで、顔を上げた。
眩(まぶ)しい……
そう感じたが、俺の目は大きく開いていた。
俺の目が、その子を映したがっている様だ。
「私の名前は萩本 夏帆(はぎもと かほ)です。前は5組でした。みんなに迷惑をかけてしまう事もあるかもしれませが、よろしくお願いします」
萩本さんはそれだけを言って自分の席に戻り始めた。
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