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俺は無意識の内にその行動をまじまじと見ていた。
すると、次第に俺と萩本さんの距離が縮まっていく。
心臓の音は、それに比例するかの様に大きくなる。
そして、遂に俺の横を通り過ぎた。
その時、心臓が爆発しそうになったが、甘い薫(かお)りがそれを静めた。
フワッと吹いた、温かな風が、俺の髪を微かになびかせた。
その風からは、女の子独特の甘い薫りがした。
その薫りは、俺を良い気分にさせた。自然と落ち着き、体はポカポカとする。
もっと嗅いでいたかったが、その風はすぐに消え去った。
後ろを向くと萩本さんは、もう自分の席に座っていた。
それを確認すると、俺は先程とは違う気分で、自然に眠りについた。
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