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チャイムが学校中に鳴り響いた。
俺はチャイムが鳴るとすぐに帰る準備をする。
それは1年生の時から変わらない。
なぜなら、俺は部活をしていない。友達もいない。
そう……ただ何もする事が無いだけだ。
そんな、俺にも1人だけ親友がいる。
「おい!優海!一緒に帰ろうぜぇ~」
学年で一番のイケメンで人気者の、神谷 龍志だ。
朝、俺を助けてくれたのも龍志だ。
龍志とは保育園にいた頃から、今までの付き合いだ。つまり、13年間一緒って事になる。
「悪いけど……独りで帰るから」
俺はそんな親友の誘いを、きっぱりと断った。
そうにも関わらず、明るい口調でバシバシと俺の背中を叩きながら
「そんな事、言うなよ~」
と、ふざけながら言って来た。
それに、俺は返す言葉が思いつかずに黙り込んでしまった。
机を睨みつける俺。
龍志は突然 俺の机の上に座った。
俺はそんな龍志の背中を見ていると、龍志はどこか遠くを見詰め
「今日は部活、休みだからさ」
っと呟いた。
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