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この目の前にいる女は、幼稚園の頃俺を毎日のように「マイダーリン!」と叫びながら追いかけてきた女だ!
名前は高月 千夏 。かなり思い込みと妄想が激しいやつで、当時も明らかに変なやつだった!
こうなったのにも一応訳はあって、幼稚園の頃、千夏が典型的だが男にいじめられてたのだ。
当時の俺は前の日に見た仮面ライダーに憧れて千夏をいじめてやつらをぼこぼこにしてやった。
全員を追い払うとその時は名前は知らなかったが千夏が、泣きながら俺にありがとう、と何度も言ってきた。
その時に俺は当時流行っていたドラマを見よう見まねして とんでもないことを口走っていたのだ!
意味が解らない言葉をむやみに使うのは止めなさい、と当時の俺に一喝してやりたい!
今誰かにこれを言おうとしたら恥ずかしすぎて死ねる。
春「泣いてる君の顔を見るのは辛い。もしよかったら一生君を支えさせてくれないか?」
当時の俺はよくこんなフレーズを覚えていたと思うよ。
その言葉の意味を理解し、それを真に受けた千夏は毎日のように俺のところに来てはニコニコしていた。
そしていつのまにか千夏は俺をマイダーリンと呼ぶようになったのだ。
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