5人が本棚に入れています
本棚に追加
───
帰り道で聞いてわかったことだが、やっぱりみんなの自己紹介も僕のとそんなに変わらなかったらしい。むしろ先生にイジられていた分僕の時間が一番長かったようだ。
まいったな…先生にイジられキャラだって思われると後々大変なんだけどな…。
「ははは、イジられキャラが大変だって分かってる時点でもう立派なイジられキャラじゃないか。」
「…ケータのションボリな性格は、昔から。」
散々な言われようだ、好きで小中とイジられキャラやってたわけじゃないのに。
───
万輝の家はうちのマンションより少しだけ学校に近い。
「じゃあまたあとで。」
「おう、すぐ行くから。」
万輝はあれでちゃんと分かってくれてるから僕が部屋を片す時間を見越して来てくれる。良いやつだ。
5分も歩かないうちにマンションにつく、ヒナとはいつもエントランスで別れる、最上階のヒナはエレベーター、2階の僕は階段。
「じゃあとでな。」
「…ん。」
いつもの習慣、だけど最近僕と別れたあと、エレベーターを待ってるヒナの顔に、何となく違和感を感じるようになった。
…なんだろう、どことなく悲しいときの顔のような……
最初のコメントを投稿しよう!