~第一章~

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 僕にとっては羞恥タイムだった自己紹介の時間が終わり(顔のほてりを抑えるのに残りの時間を机に突っ伏して過ごした)、あとは各自所属する委員会を決めて今日の授業(?)は終了だった。  当然ながら学級委員に立候補する強者なんているはずもなく、さっきの一件で先生に目を付けられたであろう僕は任命されないように懸命に祈っていたわけだが、どうやら先生は中学で学級委員をやっていたらしい上原さんに目星を付けていたようだ、…まぁそれくらいは事前に調べてるよな。  これ以上何とか目立つのを抑えたい僕は、誰も希望がなかった美化委員にさっさと立候補してしまうことにした。たまに残って校内清掃をしないといけないらしいが、まぁそれくらいならいいか。  ヒナはいつの間にか緑化委員なるものにおさまっていた、当番制で校舎裏にあるビオトープの管理と見回りをするらしい。ちゃっかり楽そうなやつを選んでるあたり、やっぱり抜目ないやつだ。
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