笑顔3

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「空が高いですねぇ。まだ春なのにぃ~。でも、風は暖かいですよぉ」 時はあっという間に過ぎた。まさに光陰矢の如し。 一度笑顔になった雫ちゃんは、時折沈んだ表情見せるも、何とか笑顔を絶やさない様にと合わせてくれた。 「星がぁ~、空が回ってますよぉ~。綺ー麗ー。今日ってナントカ流星群が降る日でしたっけ~?」 「あ~、雫ちゃんそれきっと酔ってる。アルコールがイイ感じに脳内を巡ってる。ループ&ループ」 「酔ってませぇんよぉ?私これでも、お酒強いんですからねぇぇぇ」 うん。確かに彼女は酒に強い。泣きやんだ雫ちゃんは思い出した様に(または悲しみを晴らすかの様に)アルコールを摂取した。 テキーラ、ラム酒、ブランデーに神の河、あげくの果てには難解な漢字で綴られた日本酒という、アルコール世界大会でも開催するのではないかという程に酒をちゃんぽんし、全部飲みほして吐きもしないのだから。 しかし、どんな生き物でさえ摂取出来るアルコール量には限界がある。日本神話のヤマタノオロチですら、最後にはぐでんぐでんに酔っぱらい、眠りこけてしまったのだ。 高濃度のアルコールを水の様に摂取して無事な人間、それは既に人外のナニか。……まぁ、雫ちゃんは天使なのだけれど。 逆に俺の方が、彼女のアルコール量に付きあって沈むところだった。 日本酒はダメだ日本酒は。意外と甘くて飲みやすいのだけれど、線を引き間違えると次の日がやばい。 前に一度大変な目に合っているだけに、そこは慎重に飲んだのだが、流石に量が桁違い。 危ない危ない。たかだか酒ごときの為に、こんな絶好の機会を逃して良いわけが無い。
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