相談。

2/3
前へ
/12ページ
次へ
「それでね!」 車で会話中の私たち。 マシンガントークで相談話を繰り広げる。 貴方は 「最悪だな」 「そんな男やめちまえ」 なんて言ってくる。 でも実は貴方の事なんだよ? 気づかないのかなぁ…。 「で、なんで好きなん?」 いきなり質問されてびっくりした。 「うーん…。たまに優しくしてくれるとことか…かな」 ちらっと彼を見た。 「それって…」 ドキっとした。 バレた…? 「俺みたいじゃない?!まあ、俺の方がそいつより優しさ満点だけどね!」 あぁ…こいつばかで良かった。「私にももっと優しくしてよねぇ」 って笑って言ったら 「え?超優しいじゃん!俺!」…本当ばか。 なのに好きな私。 貴方の運転する姿、タバコを吸う姿も好き。 あぁ…もう。 …悔しいなぁ。 もう家についてしまう。 「告白してみようかな…」 思い切って言ってみた。 「お!いいね!してみな!」 携帯を開いてメールを作成。 「好きです。付き合ってください。」 と書いて送信。 「送ったよ」 と私は報告する。 「楽しみだなぁ!お。家ついたよ!」 って呑気な貴方。 すぐに携帯が鳴った。 私の携帯じゃなくて。 彼の携帯が。 「お。メールメー…」と開いて黙る彼。 「…送る相手間違ってねぇ?」 「間違ってないよ」 と残して私はドアを開いた。 「冗談だろ?」と腕を引っ張る。 「…冗談なんかじゃない」 私は振られる覚悟で腕を振り払った。 けど出来なかった。 貴方に強く掴まれた腕が熱い。 「ちょ…離し「離さない。聞け」 遮られた。 「だって…私」 絶対振られるって思った。 「本当…なんだよな?」 「…嘘なんかじゃない」 涙が溢れてきた。 これ以上聞きたくない。 「離し「離さない」 また遮られた。 そのまま抱きしめられた。 「私…」 「いいからそのまま聞いて。」 静かに話始めた。 「相談さ。本当はされながらイライラしてた。お前が誰を好きかなんてわかんねぇし、辛そうだし。でも応援してやんなきゃって思ってた。だから告白なんて出来なかった。俺…ばかでへたれだよ?」 初めて見せた貴方の弱さ。 私は泣きながら口を開いた。 「私はあんたじゃなきゃやだぁ…」 私はずっと好きだった。 こんなんで泣かされたからって嫌いになんかならない…。 「さっきの話…訂正。もっと優しくする。俺がもっと早く言えばよかった。俺とちゃんと付き合おう?」 そう言ってキスをした。 ガラスに触るぐらい優しいキスを。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加