プロローグ

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私、神稲 由紀子(クマシロユキコ)24歳。   独身。OL。 交際歴5年目遠距離の彼氏あり。 何気に長い。       しかし。 昨日の宮川さんのキスにより、今の彼とは忘れていたドキドキ感を味わい中。       宮川さんとどこで出会ったかというと、社会人スポーツのサークル。 年に一度、県民体育大会という大きな試合がある。 市・郡対抗戦となるのでクラブチームでチームを編成することが出来ない。 各市・郡に住民票を置いてないと出れないのだ。 そこでたまたま、宮川さんが試合に出るようになった。 知り合ったのは、ちょうど一年前。   一年前に試合会場で初めて顔を合わせ、いきなりダブルスを組んだ。 相性がいいパートナーを探すのは難しく、なかなか見つからないものだが、宮川さんとはどうも相性がいいらしい。 宮川さんも、そう思ってくれてるようだ。   そして、タイプだった。 眼鏡の奥から見える瞳は、とても優しく、頼りになりそうな人。 でも既婚者ということもあったし、この気持ちは胸に閉まっておいた。 頑張っても相手にされなさそうだったし、何より家庭第一のよき夫的な話を聞いていたからだ。     そんな矢先のあのキスは… 酒の勢いだったのだろうか…。 それとも…     そんなことばかり考えていると、仕事が終わった。      
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