プロローグ

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電話をかけてきたのは宮川さん。   『もしも~し』   『お疲れ様。電話大丈夫と?』  ドキドキする。 まぁ、意識してるのはバレバレだと思う。   『うん。今は移動中だから大丈夫だよ~』   宮川さんの声が甘く聞こえるのは、電話だからだろうか?   『忙しいんかぁ…なんか、別にメールしたのも深い意味はないんやけどさ…』   ツンデレな私はバレバレな強がりを見せてしまう。   『そっかぁ。暇があれば、ゆきこちゃんに会いに行くんだけどね~』   意識してるのはバレバレで、甘く聞こえた声にやはり間違いはなかった。   『うん…会いたい…』   我慢できなかった。 ずっと自分の中に隠していた感情が溢れ出る。   『今度、時間作ってゆきこちゃん家行くね』   『…うん。約束ね』     それから他愛ないのない会話をしてから電話を切った。   まだ、ドキドキしている。     宮川さんに…会える。 いつになるんかな…     ずっとそのことが頭の中でグルグル回っていた。    
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