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ダメなわけなかろーもん。
ただ…部屋汚いし、寝起きだし…すっぴんだ。
準備と片付けに1時間は要する。
頭の中がいっぱいいっぱいで沈黙していると、宮川さんが口を開いた。
『んで、行っていいんよね?』
『いや…よかけど…部屋汚いし、すっぴんやし…』
『気にしないよ?』
『いや、あたしが気になるとよ…』
『とりあえず今古門土町なんだよね。タバコ屋さんのとこ』
『近っっ!!』
『やろ?こっからどう行くの?』
『そこをまっすぐ行ったらコインランドリーの看板が見えてくるやろ?』
『うん。あるね~』
『近くなったら焼鳥屋さんの看板が見えてくるはず』
『あったよ~』
『そこを左。そしたらあたしの車が停まっとるやろ?そこ』
『あぁね~。んで何階?』
『304号』
………はっ!!
完全に誘導尋問に引っ掛かった。
気づいたときにはオートロックのチャイムが鳴った。
ピンポ~ン♪
『はい』
とりあえず出てみる。
『来ちゃった。開けて~。笑』
『………はい。笑』
私は渋々施錠を解除した。
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